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農業共済新聞(ひょうご版)

【平成28年8月3週号】近畿版

■自家採種を続けながら 在来野菜 守る
【吉谷 俊郎さん、兵庫県豊岡市】

【兵庫支局】「地域に受け継がれてきた野菜を『安全・安心』に届けたい」と話すのは、豊岡市日高町赤崎の吉谷俊郎さん(65)。消防士として人命を守ってきたが、現在は地域で長年受け継がれてきた在来種の野菜を守り続けている。

吉谷さんは約80eの畑で白ナスや「八代おくら」、サトイモ、ネギなど在来種の野菜を主に栽培する。
特に白ナスは約30年前に日高町八代地区から親類が種を持ち帰り、自家用に採種を続けて受け継がれてきた。
約4年前に、畑を見下ろす進美寺山(しんめいじさん)にちなんで「進美(しんめい)なす」と命名。今では築地の仲卸商や京阪神のミシュランガイドに登場するレストランからも引き合いがある。現在も新規注文が相次ぎ、「現状で手いっぱいだけど、欲しいという声には応えたい」と話す。

引き合い強く新規注文も
吉谷さんは化学肥料・農薬を一切使用しない安全・安心な有機農業を追求する。土作りには乳酸菌や納豆菌といった善玉菌(えひめAI)を投入。害虫対策には牛乳を使用するなど、人にも優しい素材を使う。連作障害対策として、どの畝に何を植えたかをノートに事細かく記録、翌年以降は同じ科の野菜を作らないようにしている。
「土壌改良材を使えば連作障害に対応できるけど、安全・安心とはいえない。手間はかかるけどね」と吉谷さん。
出荷先のガンピー穀物倉庫の田中喜久雄店長は、「安全・安心という信念を持って作られる吉谷さんの野菜は、自信を持ってお客さまに提供できる。これからもその信念を貫いてほしい」と信頼を寄せる。
吉谷さんは「在来種は、その土地でないと育たない。今後も安全・安心な栽培で、この地域固有の種・食文化を守り続けたい」と前を向く。 
       
(足立正平)

進美なすを収穫する吉谷さん  ガンビー穀物倉庫に設けられた吉谷さんのコーナー
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