【兵庫支局】「しんどい面もありますが、良い物ができたら売れ、やりがいがあります。 子育てに近い感覚」と話すのは神戸市西区の大西栄一(おおにしえいいち)さん(32)。 水稲のほか、ハウスでトマトとイチゴを栽培している。 歯科技工士を経て服飾専門学校に入り、東京で帽子のデザイナーになったが、結婚を機に地元に戻り、父の営む大西農園を手伝った。 その後、県立農業大学校に入学し、実習課で1年学んだことが非常に良かったという。 「自分の農作タイプに合いそうな作物を知ることができ、また学校の仲間からも多くの知識を得たので、これから農業を目指される方にも勧めたいですね」と話す。 卒業後は「身内と一緒だとどうしても甘えが出るから1人でやる」と「おおにしふぁーむ」を立 ち上げた。そのため、「就農初年度にこの作付面積に自力で農作物を作れたときは感慨深かった」と当時を振り返る。 三木市の道の駅みきや直売所などにも出荷しており、「陳列時に直に来てくれる方や、大西さん所の農作物はおいしいと広めてくれる方がいます」と笑顔で話す。 今後についても「さらにええもんを作って販路拡大にも取り組みます」と意欲的だ。 ◆経営規模=水稲40・9e、ハウス(トマト4・5e、イチゴ6・2e)