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農業共済新聞(ひょうご版)

【平成27年9月2週号】

■【淡路市】弥生時代の遺跡近くで古代米を田植え 歴史と農業を学ぶ

淡路市立育波小学校では、地域の財産である遺跡を活用し、子供たちが歴史や文化、農業を学ぶ体験学習を行っている。今年で6回を数え、5年生と6年生の計29人が参加し、6月25日に遺跡そばの水田で古代米の田植えを行った。現在、稲は順調に育ち、子供たちは収穫体験を心待ちにしている。

淡路市にある五斗長垣内遺跡は、弥生時代後期に鉄器作りを行っていた集落の跡で、2014年9月に国史跡に指定された。「子供たちが五斗長垣内遺跡での体験学習を通じて地域の歴史と文化を学び、故郷育波の良さを再確認するのが目的です」と育波小学校の向井秀樹教頭(51)は話す。今年は地域交流のため、淡路島を拠点とする女子プロ野球チーム「兵庫ディオーネ」の選手がゲストで参加した。子供たちと選手らは、お互いに協力しながら田植え枠を使って、慣れない手つきで古代米「紫黒米」の苗を植えた。田植えを終えた6年生の今田陽斗くん(11)は「思ったより土がどろどろして軟らかく、足が泥に取られてこけそうになりました。でも、泥の感触が気持ち良くて楽しかった」と話した。同じ6年生の篠田菜緒さん(11)も「去年より水の量が多かったのか、今年の方が泥の感触が気持ち良かった。去年より苗を植えるのがうまくなった」と笑顔で話した。田植え体験は子供たちに好評で、水田には子供たちの笑い声が響きわたり、みんなが満面の笑顔で農作業を行った。10月下旬に子供たちが貫頭衣を着て弥生時代の姿にな り、石包丁で紫黒米を収穫し、弥生時代と同様に素焼きのつぼで炊いて食べる収穫体験を予定している。昨年、収穫を体験した陽斗くんは「田んぼに実った稲穂が一面茶色できれいだった。収穫して食べた古代米は、もちもちしていておいしかった」と感想を話す。体験学習を主催する関係者は、「笑顔で楽しそうに農作業をする子供たちを見ていると、将来、農業に興味を持ち、地元農業を支えて地域の発展につなげてくれる子供がいるかも知れない」と期待する。

 
集中して苗を植えていく子供たち  復元された遺跡内最大の円形工房

■【豊岡市】県外農家と連携 安定供給へ

実家が非農家で農業とは縁が無かった鎌田頼一さん(25)。今年4月から豊岡市内で本格的に就農した。「精神的につらかった時に、おじの農業を手伝う中で次第に魅力を感じ、立ち直ることができました」と農業へ進んだきっかけを話す。その後、愛知県の農家で2年間、基本的な技能を取得した。さらに経営力を身に付けるため、日本農業経営大学校に入学して農業経営を学ぶ他、群馬県や富山県の先進的な農業団体で実務研修にも励んだ。現在は、父の覚さんと2人でオクラやニンニク、キャベツなどを1・5fの畑で栽培している。収穫した野菜は地元や都市圏に出荷しているが、「まだまだ販路が少なく、開拓する必要があります」という。また、鎌田さんが栽培する野菜には「丸オクラ」や「白スイートコーン」などあまりなじみのないものも多い。「味は良いですが、見た目の珍しさからか、なかなか買ってもらえません。いかに手に取ってもらうかが課題です」と苦労を話す。「取り扱う量が少ないと大手は取り合ってくれない。地域という垣根を越えて、同じ志を持つ人たちと組み、量を確保して安定供給を目指したい。自立した農業経営を確立し、いずれは法人化を目指したい」と先を見据える。豊岡農業改良普及センターの前家正起普及主査は、「鎌田さんは情報収集力に優れ、県外の農家と連携して販路の開拓に取り組んだり、作った野菜を消費者に責任をもって届けたりする努力をされています。今後は、地域との結び付きも大事にして、豊岡市を引っ張っていく農家になってほしい」と期待を寄せる。鎌田さんは「今は目の前のことで手いっぱいで余裕がありません。でも、経営が軌道に乗れば農業が楽しいと思えるようになるのかな」と笑う。

自慢の丸オクラを収穫する鎌田さん

■【稲美町】野菜を多種類 通年出荷が目標

「量より質を重視し、多種多様な野菜を年間通して間を空けることなく出荷することが目標です」と話すのは、稲美町の辻元隆哲さん(41)。以前は、サラリーマンだったが、農業を営む父の後継者という自負もあり、昨年4月に就農した。60eの畑でキャベツやハクサイなど多くの野菜と、70eで水稲を栽培する。「野菜作りの秘訣は常日頃から、JAや普及センターのセミナーなどで研修し、先輩農家のアドバイスを受けて栽培の知識を得る。その中から良いと思う方法を積極的に取り入れて研究し、その成果を即時に生かす」と話し、将来はハウスを建てて、トマト栽培も計画しているという。「今後は、地域農業が活性化するよう努めたい」と話す。

新鮮でおいしい野菜作りを目指す辻本さん
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