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農業共済新聞(ひょうご版)

【平成27年6月2週号】

■【加西市】山裾に金網柵+緩衝地帯 境界つくり出没減

「獣害対策には金網柵だけでなく、集落と里山の間の見通しの良さが重要」と話すのは、加西市下若井町の区長・柴本泰徳さん(61)。同町は市北西部の人口約450人の集落で、山林に面している農地が多い。これまでは農家ごとに電気柵などの対策を行っていたが、シカやイノシシが農地に侵入し、水稲や野菜に被害が発生していた。そこで、シカ対策として、山裾に沿って高さ約2b、総延長約10・6`の金網柵(獣害防護柵)を2カ年計画で設置し、昨年3月に完成した。この対策の経費は国の補助金が活用され、地域住民が総出で設置場所までの資材運搬や設置作業を行った。柴本さんは「野生動物が侵入しやすい水路部分にも通り抜けできないよう柵を設置しているが、台風などの大雨による増水で流れてくる枯れ草などが金網柵にたまり、水路から雨水があふれないようにしなければならない。獣害対策だけではなく、水害対策なども考えなければならないので難しい」と苦労を話す。設置後は各ため池の受益地ごとに担当範囲を決めて、こまめに点検を行い、不具合があれば速やかに補修して効果を維持している。さらに、里山の森林整備と併せ、山裾に沿って設置している金網柵の山側を平均幅約30b、総延長約680bを帯状に間伐したことで、集落側からも山側からも見通しが良くなった。この整備作業を通じて、住民の獣害対策に取り組む意識が高まり、有志約10人が積極的に整備範囲の拡張に取り組んだ。「獣害対策を進める中で、有志の熱心な取り組みが心強い」と柴本さんは感謝する。整備のために人が里山に入り、金網柵を設置したことに加え、里山と集落の間の見通しを良くしたことがバッファゾーン(緩衝地帯)として機能している。人と野生動物が互いに見えるようになったことですみ分けが進み、集落へのシカの出没が減った。今後は、有志8人で構成する「ふるさとの森保全の会」が中心となり、3カ年計画で金網柵付近の竹林などを伐採して、防災対策や景観形成の整備も行う予定だ。柴本さんは「金網柵とほかの対策を組み合わせることで、獣害対策の効果を高めて維持していくことが大切」と話す。

「帯状に間伐することで見通しが良い」と話す柴本さん。金網柵の山側を整備し、バッファゾーンにしている。  水路部分も金網柵で防ぐ

■【淡路市】電気柵+ワイヤメッシュなど 捕獲おりで駆除も

「野生動物による農作物被害は、農家にとって死活問題です」と話すのは、淡路市役所産業振興部で獣害対策を担当する南条勇介さん(27)。淡路島の北部に位置する淡路市では、山間地に農地が多いことから、過去には農作業中にイノシシに襲われ、けがをした事例も発生するなど獣害問題が深刻化している。このため、農家はもとより、市議会でも度々、獣害対策が議論され、市では獣害対策を重点施策に位置付け、対策費用として1億円以上を予算計上している。市では現在、獣害対策の基本として、従来の電気柵などを単独で設置するのではなく、電気柵とワイヤメッシュを組み合わせるなど複合的な対策をとることで、物理的・心理的に野生動物を農地に近づけないようにしている。併せて、捕獲おりの設置も進めており、昨年度は1469頭のイノシシを捕獲する成果を挙げた。しかし繁殖力が高いため、いまだに多くの個体が存在していると見られ、引き続き捕獲を進めている。比較的簡単な方法で安価に実施できる決定的な獣害対策がないこと、過疎化により集落単位で取り組むのが困難な集落もあることから、現在のところ獣害対策を継続的に実施することが重要な課題となっている。南条さんは「獣害対策は一朝一夕にできるものではありません。農家や猟友会の皆さんに協力いただいて、粘り強く取り組んでいきたい」と話す。

電気柵とノリ網の組み合わせでイノシシを防ぐ 捕獲おりを設置し、成果を挙げている 

■【姫路市】料理教室や学校で米粉の良さ伝える

「女性ならではの視点を生かして、米粉料理のおいしさと魅力を広げていきたい」と話すのは、姫路市の有限会社夢前夢工房の事業部長・三村園美さん。2010年に米粉食品指導員の資格を取り、米粉のクッキング教室や小学校などへの出張指導を通じて米粉の魅力を発信している。同工房の米粉には「みつひかり」が使用され、精米後すぐに製粉される。湿式気流製粉技術により、米粉が超微粒になるため、パンや洋菓子にも適している。「小麦アレルギーの方も安心して食べられる米粉は、地産地消の食育の材料として幅広く活用できる」と三村さん。「米粉で消費者と米農家や飲食店がつながっていき、地元のお米の需要が増えたらすてきですね。これからも米粉を使って夢が広がる料理を作ります」と意気込む。夢前夢工房の米粉は、同市の直売所「夢街道farm67」などで販売している。

<お問い合わせ・所在地情報>

夢街道farm67 姫路市夢前町宮置
079・337・2100
営業時間 午前9時30分〜午後5時30分、定休日:月曜日)
「夢街道farm67で近日発売予定の米粉のワッフルです」と三村さん
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