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農業共済新聞(兵庫版)

【平成27年2月2週号】

■【川西市】学校に提供 収穫体験も企画 農業塾で講師 後進育成に力

都市化が進む川西市で「子どもたちに地元の野菜を食べてもらいたい」という思いを込め、小学校の給食用に野菜を栽培している菊本夫さん(78)。タマネギの収穫体験を企画するなど、子どもたちに農業の楽しさや地元農産物の良さを伝えている。

菊本さんは水稲(36e)の他、50eの圃場で主に学校給食用の野菜を栽培。キャベツやハクサイ、サトイモ、カボチャなども栽培しているが、学校給食では使いにくい食材のため、ニンジンやタマネギ、ダイコンのように献立によく出る野菜の栽培を増やしている。野菜は収穫時期が重ならないように畝ごとに定植時期をずらすなど工夫し、安定的に小学校へ食材を提供している。明峰小学校の田中栄養教諭は「菊本さんはとても誠実な方で、学校給食の予定に合わせて野菜を育ててもらえるので、とても助かっています」と感謝する。学校給食で急に使いたい食材があるときには、農作業で忙しい菊本さんに代わって教員たちが野菜の収穫を行う。収穫した野菜は調理員が調理し、その日の給食で子どもたちに提供している。無農薬で育てられた新鮮な野菜はおいしいと子どもたちに喜ばれていて、「菊本さんありがとう」と子どもたちから感謝の手紙が寄せられる。菊本さんは給食用の野菜栽培だけでなく、農業体験学習にも協力を惜しまない。小学生たちに野菜の収穫を体験してもらう他、野菜作りなどの知識や技術を習得する市主催の農業塾で講師を務め、後進の育成にも尽力している。農業塾を担当する市役所産業振興課の人見さんは「塾生の疑問になんでも答えてくれ、大変気さくな方で人柄のいい方です。教え方も丁寧で塾生たちに信頼されています」と話す。教えを受けた塾生は、農業塾がない日も圃場に通い、農作業を手伝うほど菊本さんを慕っている。「段取りをしっかりしないと」が口癖の菊本さん。来年の学校給食に向けて、作付けする野菜や植え付け時期を考える他、農業塾の塾生に対しては、開催日に合わせて定植ができるよう、苗の事前準備などに余念がない。「これからも今までどおり畑と向き合っていきたい」と菊本さんはほほ笑む。

菊本さんの指導の下、作業する塾生 タマネギの収穫方法を子どもたちに教える菊本さん 

■【たつの市】育て サービスエリアの名産に

山陽自動車道龍野西サービスエリア上り線の支配人を務める藤田浩二さん(47)は、自らが栽培したサツマイモを使った加工品を製造し、サービスエリア内で販売する。藤田さんは非農家だったが3年前に新規就農。現在、認定農業者として6次産業化を進めている。就農のきっかけは、サービスエリアで販売する地場産の名物を模索している際に、たつの市農業委員会から御津園芸施設組合を紹介され、組合を通じて30eの畑を借りることができたことだ。借りた場所は「成山新田」と呼ばれ、昔、海を干拓して造られ、大正時代には特産物としてサツマイモを栽培していた歴史がある。藤田さんは、加工や冷凍保存がしやすいことから2012年、サツマイモの栽培を始めた。栽培している品種は「鳴門金時」。地元の名物とするため、成山新田と鳴門金時の名前を合わせ、さらに成金になりたいとの希望も込めて「成山金太郎」と命名。そのサツマイモを使用した「成金まんじゅう」「成金ぽてと」、ソフトクリームの「イモンブラン」などを商品化した。加工品販売は軌道に乗り順調に販売が増えた一方、収穫量が年々減少していった。成山新田のベテラン農業者から「防除をしっかり実施することと、収穫時期を早めた方がいいのでは」などの助言を受けたことで対処することができたという。「支配人の合間の作業なので深夜になることもあるが、夜間は湿気があり、植え付け時の水やりが省けるメリットもある」と藤田さん。サツマイモの収穫後はダイコンを栽培し、同様にサービスエリアで販売している。「新たな名産品として認知され、定着するよう作付面積を増やしていきたい」と目標を話す。

「成山金太郎」と名付けたサツマイモを手に藤田さん

■【加古川市】安定出荷を目指して

「トマト栽培を通じて地元の人とのつながりをつくっていきたいです」と話す、加古川市の高見泰さん(42)は、同市内や隣の稲美町でトマト36e(ハウス9棟18eを2回転)、露地ホウレンソウ20eを栽培している。前職の調理師のときから食材の質を追求していた高見さん。親の農業を手伝いながら、自分でも栽培したいと思い就農した。現在、トマトの間作に露地でホウレンソウを栽培しているが、収入が安定しないことが悩みだ。間隔をあけずにトマトを収穫するには、規模拡大が必要との思いでハウスを増設。付加価値ある商品の出荷を目指している。今後は、農園での収穫体験や対面販売など、人とのつながりを大切にした経営を目標にしている。「真心を込めてトマトを栽培し、作る喜び・感動を地元の人と分かち合いたいです」と話す。

町内の後継者不足を心配する賢一さん  
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