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農業共済新聞(ひょうご版)

【平成26年10月2週号】

■【豊岡市】湿田など土壌を改良

認定農業者の指定を受けている豊岡市出石町中村の株式会社徳網建設(代表取締役・徳網靖さん=41歳)は、湿田などの遊休農地を土壌改良し、小ギクなど50eで花卉栽培に取り組んでいる。同社では、建設業の仕事の減少を補う他、社員の雇用を守るために新たな事業展開を模索。その中で、社内アンケートなどを行い、議論を重ね2011年にアグリ事業部を立ち上げた。事業を統括する常務取締役の徳網登さん(64)は、「元来、ひざまで沈むような湿田で、多くが放置されていました。10年ほど前に公共事業などの残土で土壌改良して畑にしたが、耕作状況はあまりよくならなかった」と苦労を話す。その後も耕作放棄地が増えたことから、表土の天地返しやウッドチップを投入して、水はけの良い畑に改良。約50eで小ギクや輪ギク、テッポウユリの栽培を始めた。その他、育苗用のビニールハウス2棟と作業小屋、試験的に導入している自動灌水装置などを設置し、従業員3人が栽培に従事する。花卉栽培に絞ったのは、「大規模な設備投資を要しない作目として、豊岡農業改良普及センターら助言を受けた」という。輪作体系の確立に向け、新たに約20eを整備中で、本業の重機が活躍している。当初は、建設業とは異なる未知の分野のため、病気の発生などで思うように栽培できず苦労が続いた。昨年は、社員一人分の人件費にも満たない販売額だったが、採算が見込めるよう、品質の安定と販路の確保を模索している。同事業部は花卉栽培以外にも農道や水路の管理受託といった業務もあり、側面からも農業を支援していて、今後は水稲栽培も視野に入れている。徳網さんは「課題はたくさんあるが、農業の受け皿となることで地域の活性化につながればいい」と意欲的だ。

土壌改良中の圃場で徳網常務  ハウスで聞くの状況を見る従業員
 

■【洲本市】新規就農者の増加へ

洲本市で「地域おこし協力隊()」の隊員として活躍している伊東芽生さん(27)。耕作放棄地の解消を目的に就農希望者の受け入れ先の創出や、農業技術・農業経営の研修、独立のサポートをする農業法人の設立を目指している。神戸市の非農家出身で、高校生のころに田植えや稲刈りの体験学習を通じて農業に興味を持った伊東さん。大学は農学部に進学し、夏休みなどには北海道の他、各地で農業を体験してきた。その中で、海も山もあり自然豊かな淡路島に魅力を感じて就職。その後も本格的に農業をしたいと思い、洲本市が実施している地域おこし協力隊に申し込み、今年の6月から活動している。洲本市では耕作放棄地の増加が問題となっている一方で、島内への移住希望の相談は年間500件を超えているが、現段階では移住者を受け入れる体制が十分に整っていない。また、移住し新たに農業を始める際に農地を借りようとしても、農地の所有者が見ず知らずの人に貸すことに懸念を抱いたり、仮に農地を借りることができても農業経営を軌道に乗せることが困難だったりするという。「お互いのニーズに応える取り組みを創出したいと考えています。地域の農業者は安心して農地を預けられ、新規就農者は農業経営や技術を学ぶことができ、その後の独立をサポートする体制を確立したい」と伊東さん。地元住民や市役所、JAなどと協力し、新就農者を迎え入れられる「みらいの集落」を形成したいと考えている。自らはJAの協力を得て、15fの農地を借りて夏場はピーマンなどを栽培している。冬場はタマネギやハクサイ、レタスなどを栽培する予定だ。「将来はもっと農業の技術を身に付け、同じ目的を共有できる協力者を探したい」と伊東さんは先を見据える

「新規就農者を増やし、耕作放棄地を減らしたい」と笑顔で話す伊東さん
 

■【宝塚市】有機肥料を使用 農薬は抑えて

化学肥料の使用を抑え、有機肥料を用いた野菜の栽培に取り組んでいる、宝塚市西谷地区の中西健二さん(31)。直売所や市内飲食、スーパーなどに年間約20品目の野菜を卸している。利用者が喜ぶ野菜作りを考えたときに導き出したのは、「健康になるために野菜を食べるのだから、健康に育った野菜を食べてほしい」との思いで、有機肥料を使い野菜本来の成長速度で無理なく育て、減農薬を心掛けている。さらに一昨年に開園したイチゴ狩り農園では、カニ殻や米ぬかなど有機肥料100%で栽培。今年の春からはそのイチゴをアイスクリームやジャムに加工する取り組みを行い、さらに活躍の場を広げている

野菜やイチゴの苗の生育状況を確認する中西さん  
 

■【佐用町】楽しみながら酪農 衛生管理に重点

「音楽を流すと牛が落ち着き、少々の音には驚かずストレスがたまりにくくなる」と話すのは佐用町の大内裕文さん(49)。乳用牛(成牛58頭、子牛11頭)を飼育していて、牛を汚さず清潔に保ち、健康に飼養することを心掛けている。大内さんの実家は明石市で酪農を営んでいるが、独立して酪農を営むことが夢で農業高校に進学した。在学中に農村整備公社が佐用町に整備した酪農団地への誘いがあり、卒業と同時に佐用町へ移住。当初は慣れない一人暮らしで、飼養頭数も少なく、昼は酪農、夜は勤めという生活が続いた。現在では、息子や従業員と交代で休日を取り、牛も人間も健康が一番と考えている。「幼いころからの夢がかない毎日が楽しい。今後は牛舎のフリーストールや機械化を進め、近代酪農に挑戦していきたい」とさらなる夢の実現を目指す

リラックスした表情の子牛と大内さん。「機械化を進め、近代酪農に挑戦していきたい」と話す
 
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