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農業共済新聞 |
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兵庫県農業共済組合連合会
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家畜飼育アドバイス
獣医師からのアドバイス等 |
■妊娠母牛へのワクチン摂取で子牛の下痢予防
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繁殖和牛農家のみなさんにとって、子牛の下痢は精神的にも肉体的にも大きな負担となる問題だと思います。特に出生後間もない下痢はその後の発育に大きな影響を及ぼすばかりか、急激な脱水の進行によって生命の危険な状態に陥ることもあります。
最近(といっても大分経ちますが…)、妊娠母牛に分娩前にワクチン接種を行ない初乳中抗体を産生させて母子免疫により下痢を防止する牛下痢5種混合ワクチンが市販されました。この種のワクチンはわが国では大腸菌に対するワクチンのみが市販されてきましたが、牛下痢5種混合ワクチンはその名の通り5種類の病原体に対する混合ワクチンで、牛ロタウイルス(3種類)、牛コロナウイルスおよび大腸菌を対象としたものです。この中で特にロタウイルス感染症は水様性の激しい下痢を呈し、原因がウイルスであるため抗生物質などの治療で効果がなく、点滴・経口補液などによる水分補給や断乳療法などが行なわれ、看護や治療に苦慮してきました。現在、このような子牛の下痢に悩まされている農場では経費面では少し高くなると思いますが、下痢5種混合ワクチンの採用を検討されてはいかがでしょうか。 昨年、子牛の下痢が多発し、今年ワクチン接種をおこなった農場において、下痢の発生はみられたものの、その発症頭数は減り、症状は軽度で治りが良いように思われ、好感触を得ています。
病気の予防に「これだけやっていれば大丈夫!」ということはありません。今回紹介したワクチンも子牛の初乳の充分な摂取が大前提となります。きめ細やかで適切な飼養管理があってこそワクチン接種などの方法も効果があると思われます。 |
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