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兵庫県農業共済組合連合会
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家畜飼育アドバイス

獣医師からのアドバイス等

■繁殖障害の話

畜産農家は分娩という難関をくぐり抜けると、子牛の下痢や産後の病気などを乗り越えねばなりません。そして新たな発情発見、種付け、妊娠鑑定と進み、次の分娩へと気を抜けない毎日を送っています。分娩から鑑定までを順調に経過することは、経営安定に欠かせません。今回は、牛の性周期とそれを利用して膣内に挿入するシダーという器具を用いた繁殖治療法について話します。

牛の発情の長さは、主に排卵後の細胞から形成される黄体からのホルモン分泌により制御されます。黄体ホルモンは排卵後、次第に増加して八〜十一日に最高濃度になります。十六〜十八日には子宮内膜から分泌されるホルモン(PG)により黄体が退行し、牛は発情期になります。卵胞はさらに成熟して二十一日目に排卵に至るわけです。
理想的には排卵時に精子が子宮内にあれば受精し、七日後卵管膨大部から下がってきて子宮に着床します。受精卵移植で発情発見して七日後に受精卵を移植するのは、種付における受精卵の着床と同時期になるからです。

通称とんぼと呼ばれるシダーは今までの注射でホルモンを投与するのとは大きく異なり、膣内に七〜十二日留置します。シダーを用いると持続的に黄体ホルモンを放出して卵胞の発育を抑え、シダーを抜き去ることで卵胞を成熟させ、種付までこぎつけます。

卵巣にシダーというふたをして、ウイスキーが樽の中でゆっくり熟成するように、卵胞の赤子を育てているのです。今まで、数回治療したにもかかわらず、種付け可能な良い発情が来なかった牛には、特におすすめです。ただし、今のところ保険が適用されませんので担当の獣医師に相談してください。

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