すべての会員がエコファーマーの認証を受けている、朝来市山東町三保区にある「エコの〜か三保研究会」(岡林史郎代表=70歳)では、「アイガモ農法」「コウノトリ育む農法」での無農薬・減農薬に努めている。環境保全型農業に取り組む研究会では、水稲・青ネギなどを栽培。県が安全で優れた食品を認定する「ひょうご安心ブランド農産物」にも登録されている。また、研究会独自で実施する生き物調査などに地元の小学生も参加するなど、地域の交流・活性化にも力を注いでいる。 「会としての最終目標は、完全無農薬栽培である」と力強く話す、「エコの〜か三保研究会」の岡林代表。研究会は、現在30歳代から80歳までの、10名の会員で構成されている。 組織結成のきっかけは、農林水産省が2007年度から実施する農地・水・環境保全向上対策事業だ。三保川の源流にふさわしい、ホタルが飛び交う里の実現を目指すとともに、安全・安心な米作り、野菜作りに取り組むことで経営の安定を図ろうと模索。持続可能な農業を探求する機運が、一気に盛りあがったという。 研究会では、農林水産省が実施する「環境創造型農業推進事業実施要領」を基調に置いて、栽培期間中は、できるだけ化学農薬・化学肥料を使用しないようにしている。 水稲9.8f(内アイガモ農法4.5f、コウノトリ育む農法5.3f)、青ネギ0.3fで、化学農薬・化学肥料の低減。土作りとして稲わらのすき込み、緑肥作物も導入している。 研究会がつくる米や青ネギは、残留農薬が国基準の10分の1以下など、厳しい審査に合格。ひょうご安心ブランド農産物の認証を受けている。 研究会ではまた、定期的に雑草調査、病害虫発生調査、田んぼの生き物調査を行ってきた。田んぼの生き物調査では、7月に地元の与布土(ようど)小学校の生徒約30名と実施。児童たちは、日ごろ接したことのないユスリカ、ゲンゴロウ、ヒメガムシなどに歓声をあげ、楽しい半日を過ごした。 10月には「アイガモ米」「コウノトリ米」の商品名で販売。「道の駅まほろば」で5`と10`袋入で販売するほか、JA、個人にも販売する予定だ。11月には地元三保区と連携し、サツマイモ、黒大豆の畑での交流体験や、地元農産物(米、野菜、加工品など)の販売を柱に収穫祭を行う。 環境創造型農業推進事業を担当している和田山農林振興事務所農業振興課の平岡幹朗(ひらおかもとあき)主査は、「朝来市として最初の先進的な取り組みで、ほかのモデルとなるようがんばってほしい」と話している。
エコの〜か三保研究会の会員。左端が岡林代表
「先人から受け継いだ農地を守りたい」と話す丹波市青垣町の東芦田営農組合の芦田浅己組合長(60歳・組合員67名)。営農組合を立ち上げるきっかけは、他の地域と同様、高齢化と深刻な担い手不足に対する危機感だったという。 同集落では、高齢化率が30%、利用権設定が25%を越え、利用権設定の受け手がない状況になっていた。そこで、生産調整をする組織として活動していた生産組合が母体となって、農機具調査、懇談会、アンケート調査などを実施する。 農家が集落営農に高い関心を持っているという調査結果から、有志による設立準備会を設立。2006年4月には、受託農地面積10f(水稲・小麦・小豆)で営農組合をスタートさせた。 2年目の今年は、延べ28f(水稲10f、小麦10f、小豆8f)を受託。新たな取り組みとして、柏原農業改良普及センター、JA丹波ひかみ、市と協力し、28eの圃場を使って、特産の丹波大納言小豆の狭条密植(きょうじょうみっしょく)栽培を試行している。 狭条密植栽培は、畝を立てずに平らな圃場で、間隔を狭くして播種を行い、コンバインで収穫をする方法。これまで手作業だった収穫作業の機械化が図れる上、中耕培土を省略でき、莢数増加による増収効果もあるという。 芦田組合長は「圃場の水の引きがあまり良くないので心配していたが、いまのところ順調に生育している」と話す。 組合ではほかにも、経費の節減と省力化の取り組みとして、組合員の農機具の買い取りを進めるほか、安価なレンタル農機具の導入や、農作業体験参加者を受け入れる予定する。 「女性に参加してもらえるように野菜作りに挑戦したい」と話す芦田組合長。「すでにモモやブドウを手がけている集落の村おこし団体と協力て、未整備田に果樹を植え、都市との交流も図りたい」と話す。 一方、「東芦田の集落は、早くから都市との交流活動に取り組んでいて、丹波市内でも非常に活気のある集落だ」と話すのは、指導にあたる柏原農業改良普及センターの竹村雅敏普及主査。「営農組合も、新施策に前向きな活動を展開している。関係機関も連携し支援体制を整えているので、地域のモデルとして頑張っていただきたい」とエールを送る。
子供たちに食の理解を深めてもらおうと、たつの市の揖龍地域農業・農村活性化ワーキンググループでは、11月14日、たつの市立東栗栖小学校で「食農教育出前講座」を計画している。 講座では、揖龍地域の農業の話のほか、パネルや実物展示を使って農産物の説明。ビオラの移植やもちつき、試食体験も予定されている。 このグループは、一般消費者との連携や地域農業の活性化を目的に、2006年1月に結成。結成初年から、農産物の直売をとおして地産地消に貢献しているほか、市内の小学校で体験学習の一環として食農教育を行ってきた。 メンバーは、「講座の活動を通して、少しずつではあるが食農への理解を得ることができている。今後も、地域の未来を担う子供たちへの地道な活動を続け、地域の方に農業への知識を深めてもらいたい」と話している。
地元の地域資源を活用して産業の活性化を図る第3回南あわじ市「食」まつり・畜産共進会が、9月29日(土)・30日(日)の2日間わたって、南あわじ市八木養宜上の淡路島牧場でを開かれる。 これは、県が推進する「淡路ふるさと芸術文化振興事業」の一環として開催。当日は、市内の畜産農家が育てた乳牛・和牛の共進会のほか、青空市やバーべキューの試食、花苗の無料配布など多数のイベントが行われる。 ▽内容=販売コーナー(淡路牛肉、農畜産物、農業用資材、家庭菜園用野菜苗)、和牛共進会(29日)、乳牛共進会(30日)